蒼天航路

この前全巻購入して読み返しているのだが、まだ8巻。読み応えはあるし、なによりホント面白いなぁ。
そのように描いているとは言え、この曹操の「カリスマ」は尋常ではない。また、主人公だけでなく相手も素晴らしく描かれているから面白い。特に呂布袁紹。敵がこれほどまでに良い表情、良い気構えをしているとやりとりがもの凄く面白く感じる。その点で言えば、孫堅もすごい良いキャラしてたからホント勿体ない。この漫画では孫権より孫策孫策より孫堅だからなぁ。
ただ、一番の問題点は劉備。この漫画は曹操主人公で描かれているから本来主人公であるはずの劉備サイドがあまりにパッとしない。人気とか徳がとか言われても、主人公ではないのであまり具体的にそういう面が描かれているわけではないので説得力に欠けるし。
結局パッとするのは関羽だけで張飛なんてもうどうしたものやら……。それに、漫画の中でも触れているが孔明の存在がある意味なかったことにされているのが大きい。そもそも、孔明の全力全開が見れるのは劉備が死んでから蜀での話で、曹操が死んだ時点でこの漫画も最終話なので孔明が活躍できる機会がほとんどないというのも蜀サイドの魅力のなさの一旦だろうね。
さらに、蜀では軍師と言えば圧倒的に「孔明」だろうが、魏だと賈詡郭嘉司馬懿荀紣……など「蒼天航路」では軍師が非常に魅力的に描かれているのもポイント。呂布陳宮なんかもまさに。個人的には賈詡郭嘉が好きだなぁ。

なんにせよ面白い。横山版三国志も早く全巻買って読み直したいな。